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2012年08月02日

アサルトスーツについて~実物と代用編~

今回は『アサルトスーツ~実物と代用編~』です。



GIGNで使用されているアサルトスーツの概要につきましては、『アサルトスーツ~基本編~』にて簡単に開設させて頂いております。

アサルトスーツは、GIGNを含むフランス国家憲兵隊やフランス国家警察の特殊部隊の装備をされる際に、長らく障壁となっております。

この点は日本国内のみならず、海外やフランス本国でも難関となっております。

どのようなものを使用して、また時には改造して、代用が可能か…ご紹介させて頂きたく思います。



1.実物と相場

まず実物についてです。

既に『アサルトスーツ~基本編~』にて追記させて頂いておりますが、実物も十分な資金と手段や技量、そして何より運があれば、手に入れることも夢ではなくなって参りました。

①十分な資金=商品と国際送料、関税がかかった際等のお金があるか
②手段や技量=セラーとの交渉ができるか(フランス語ができるか等)
③運=サイズが合うか、日本へ対応してもらえるか等

私自身も何度かご厚意でお声をかけて頂いておりますが、全てブログの「メッセージを送る」から頂いたものばかりです。
そして例によって「丈は良いが身幅が大き過ぎる」問題により、入手には至っておりません。
つまり…運が無いわけです!(笑)

最も手軽な個人輸入手段としてeBayがありますが、実はeBayでも稀に放出されております。

1980~90年代に使用されていたタイプと、迷彩のタイプですね。
写真は過去の一例ですが、通常のeBayでは検索にひっかかることが少なく、フランス版のeBayからフランス語で検索することで、ようやく少数が見つかる程度です。

こちらにフランス版eBayで「combinaison gign」で検索した場合のページをリンクさせて頂きますが、キーワードを変えるだけでも類似品が発見できることもあります。
例としましては「combinaison gendarmerie」等ですね。

その他、過去に海外の方からメッセージを頂いたこともありますが…
フランス国内やユーロ圏内向けのサイトでは、eBayに比べて放出される割合が高いようですが、日本国内には発送して頂けないことが多いようです。

加えて、出回っているアサルトスーツの大半は(GIGNとされているものであっても)国家憲兵隊や国家警察、海軍等の「関連部隊の払い下げ品」であることも しばしばです。

相場ですが、安価な場合ではアメリカドルで$250~400程度、高価な場合では$500以上になります。
国際送料も加算されますので、決して「安くてお手軽」とはいえない現状です。



2.代用品

近年、GIGNも他国の特殊部隊と同様に、隊員個人単位で装備が異なるという場合が増えています。

このため、メーカー品のアサルトスーツにて代用することも可能な範囲となって参りました。

いくつかのお店を『ショップ一覧』のページにてリストアップさせて頂いておりますので、宜しければ合わせてご覧下さい。

●KERDIER社のスーツ
フランスのKerdier社のアサルトスーツです。

Kerdier社はアコーディオンパッドを備えたスーツを生産している数少ないメーカーです。
CE迷彩のゴアテックスパーカー等も生産しているようで、特に生地や縫製に力を入れているようです。
日本国内で取り扱われているお店はないため、フランスから直接の購入となってしまいます。

なお『Doursoux』というフランスのお店でも、似たような製品が販売されておりますが、Kerdier社のものなのかは不明です。


●GK-Pro社のスーツ
フランスのGK-Pro社のアサルトスーツです。

GIGNのみならず、フランス国家憲兵隊・国家警察系装備、特にRAID等にはピッタリです。
GK-Pro社製品はbttc.さんにて販売されておりますので、気になる方は是非お問い合わせされてはいかがでしょうか。


●国家憲兵隊や国家警察 向けのスーツ
GIGN用ではありませんが、国家憲兵隊の機動憲兵隊や国家警察の一部で使用されているものと、非常によく似たスーツが存在しています。

なんとフランス版Amazonでも売られておりまして、コストパフォーマンスも良いです。

こちらはポケットがボタンになっているタイプです。

フランスのインターネットショップでは色々なところで売られております。
他方、1990年代のGIGNではパッド無しのスーツも使用されておりましたので、代用にはとても良い品かと思います。


●Fortressスーツとレプリカ
ロシアのスペツナズ(主にFSBことФСБ)にて使用が確認されている、アサルトスーツです。

FSB方面は最近 全く調べておりませんので、詳細は不明ですが…実物は相当なレアものかと思います。
IRT社からレプリカが発売されており、値段も比較的お手頃です。
メインをスペツナズ装備での運用にして、たまにフランス装備で遊んでみる、というのも面白いかもしれません。


●TRU-SPEC社のBDU
GIGNにおける、TRU-SPEC社のものに酷似している戦闘服の使用例です。


TRUジャケット、TRU XTREMEトラウザースの組み合わせで再現が可能ですが、現状では特異な例となります。


●BDUや放出品
お馴染みのBDU、およびフランス軍の放出品です。

数年前、上記の品々が無かった頃の代用手段であり、コストに関しては現在も最も手軽であり続けています。

ネイビーとブラックに関しましては、オーソドックスな4ポケットタイプや2ポケットタイプがあります。
米軍のUCP迷彩等でお馴染みである、ベルクロ付きのACUタイプやUBACS等もあります。
オリーブとCEに関しましては、フランス軍の放出品であるF2戦闘服や空挺部隊用のカバーオールがあります。

BDUではアサルトスーツとは違ってベルトを使用することになります。

映画『L' Assaut』での1シーンではベルトループが確認できておりますが、非常に稀な例であるといえます。





以上、『アサルトスーツ~代用編~』でした。
実物・代用品問わず、今後も随時追記して参ります。

ではでは~  

Posted by Lure at 14:34Comments(4)服装

2012年04月04日

アサルトスーツについて~基本編~

今回はGIGNの服装についてです。



GIGNの服は、他国の特殊部隊と同じく実に多種多様です。

これらの中でも、GIGNではCT(カウンターテロ、対テロ)装備が最も有名かと思います。

最も多く目にするイメージという感じですね。

一言に「GIGNの服装」と申しましても、いわゆる「アサルトスーツ」に限った場合でも、1980・19990年代~2010年以降の極最近まで、多くの種類が確認されております。

特殊部隊故に、バラバラの服装であることも しばしばです。

今回は、その中でも主要なものを順番にご紹介させて頂きます。



1.アサルトスーツ(パッドあり)

写真や映画等でお馴染みの、着用率の高いアサルトスーツです。

分かり易かったので、1/6フィギュアの画像で代用しております。

主な特徴として…
・SAS等のそれとは違い、フードがない
・両胸、両上腕部分にボタン付のポケットがある
・両肘、両膝部分に独特の形の『アコーディオンパッド』がある
・腰や肩の間接部分がジャバラのようになっている
…といった点です。

エルボーパッド・ニーパッドは凹凸のあるものでして、他国の特殊部隊では見られない独特のものとなっています。
海外のサイトでは俗称としてアコーディオンパッド等と呼ばれておりまして、「間接部を曲げた時、一枚のパッドより柔軟にフィットする」とのことです。

ジャバラのような関節部分も、柔軟な動きに適しているといえます。

また胸や上腕部分には、左右共にスナップボタン式のポケットを備えております。
パッチのすぐ下に位置しているので、何気なく目に入る点ですね。

最近ではベルクロ式のタイプも混在しておりますが、スナップボタン式もまだまだ現役です。

これらのアコーディオンパッド・ジャバラ部分ですが、双方とも年代やメーカーによって細かい違いが見られます。

主にパッドの幅や数、ジャバラ部分の大きさで見分けることが可能ですが、それなりの種類が存在していると思われます。



2.アサルトスーツ(パッド無し)

こちらは1990年代に見られました、非常にシンプルなアサルトスーツです。

上記のアサルトスーツから、パッド部分を取り除いたような形態ですね。
しかしながら、関節部分のジャバラ等といった特徴は同様のものとなっております。

現在では、新しいモデル・古いモデルが混在しているようです。

上腕のポケットの形状で ある程度の判別が可能でして、現在は従来通りのスナップボタン式と、ベルクロ式の2種類が確認できます。



3.黒いアサルトスーツ

GIGNで少数使用されていたアサルトスーツです。

2000年前後の写真に しばしば見受けられます。
形状はパッド付きのみ、確認できております。

しかしながら2010年頃までには少なくなってしまい…今ではほとんど見られません。

対称的に、フランス国家警察のRAIDでは頻繁に使用されるようになっております。



4.オリーブ色のアサルトスーツ

オリーブ色の服装自体は あまり使用されていないと思っておりましたが、1980~2000年代初期の訓練では それなりの割合で使用されていたようです。

訓練等では、現在も しばしば使用されております。

映画『L' assaut』や『L'ORDRE ET LA MORALEL』の双方でも…


オリーブ色のスーツを着用した隊員の方々が登場しております。

特に『L'ORDRE ET LA MORALEL』で扱われました1988年の『ウベア島事件』では、主役といえる装備になっております。
こちらは映画のメイキングで参考にされた、事件当時のものと思われる写真です。

「夏のGIGN装備」にピッタリかもしれません。

他にオリーブ色のスーツが使用された例としましては、GSIGNとしての訓練時の写真があります。

肘や膝にはアコーディオンパッドは装備されておりません。

GISGNについては『関連部隊』をご覧下さい。



5.迷彩服

どういった迷彩が使用されているのか、順番に見て参りましょう。

●CE迷彩
まずはフランス軍でお馴染みのCE迷彩です。
日本国内では「CE迷彩」と呼ばれておりますが、フランスでは「CEC(Camouflage Europe Centrale)」と呼ばれることもあります。


GIGNが使用するCE迷彩服は ほとんどが通常のアサルトスーツと同じ型で、肩や腰等の部分がジャバラ状となっております。

こちらはアフガニスタンへ派遣された際の写真です。

他のフランス特殊部隊に見られるUBAS(アンダーボディアーマーシャツ)を着用しております。

Arktis社の製品なら、他のフランス軍特殊部隊の装備と併用することも可能かと思います。

過去の空挺降下訓練等では、オリーブ色とCE迷彩が合わせて着用されていることもありました。

防寒を考慮しているのかもしれませんね。


●CE迷彩の亜種
お次はこちら、Camopedia等で「CE迷彩の亜種」とされている迷彩です。
GIGNではPI2G創設と指導時に ほんの少しの着用例があったのみとなっております。



現在は主にPI2GやRAID等の国家憲兵隊・国家警察でも見られる迷彩です。


●ウッドランド迷彩
米軍でお馴染みのウッドランド迷彩です。



こちらはCE迷彩に比べて あまり一般的ではありません。


●その他の迷彩
その他の迷彩は、主に狙撃手によって使用されております。

米軍のウッドランド迷彩、ドイツ連邦軍のフレクターン迷彩、イギリス軍・オランダ軍のDPM迷彩等ですね。

狙撃手以外では、装備の上から迷彩服の上着のみを重ね着している、極端な例もあったりします。

上着スタイルは、2015年のテロ事件でも確認されておりました。



しかし迷彩服姿が見られるようになったとはいえ、2016年現在でも 対テロ任務では黒い服装の場合がほとんどです。

写真のような住宅街はもちろん、公園では大いに目立つことでしょう…



6.私服

2015年以降から見られます、フリースやジーンズを着用したスタイルです。

中には『Ice Breaker』等、メーカー品であることが確認できる写真もありますが…


基本的には他国の特殊部隊の私服と同じく、 ごちゃ混ぜです。
装備を再現する場合も、最も手軽かつ安価な例かと思います。



7.実物について

最後にアサルトスーツの実物を見てみましょう。

こちらは1990年代に使用されていた実物の写真です。

パッド無しのシンプルなタイプですね。

前面と背面です。

腰部分の絞りや関節部分のジャバラ具合、スナップボタン式のポケット等、特徴がよくお分かり頂けるかと思います。

払下げ時にパッチは剥がされてしまったようです。

写真からは、接着剤もしくはアイロン接着にてパッチを装着していたことが伺えます。

お次はこちらです。

大まかな部分は上記のものと変わりありませんが、ポケットやパッチ装着部等がベルクロ式となっています。

GIGNの使用しているアサルトスーツの放出情報については、未だ不明確な点が多いです。
日本国内はもちろん、フランス本国でも入手は容易ではありません。

しかし近年の対テロ強化の事情からか、特にGIGNの関連部隊のものであれば、絶対に入手できないというものでもなくなって参りました。

eBayでも極稀に出品されることもありますが、欧州のオークションサイトの方が出品される割合が高いようです。
このため、日本への発送はできないことも非常に多いです。

私自身も、海外の方からご厚意により商談を数回お受け致しましたが、入手に至っておりません。
これは主にサイズによる問題でして、全て胸囲(身幅)が大き過ぎる故に、でありました。

ご参考にして頂ける情報としては、大体の相場がアメリカドルで$250~$500以下であると判明しております。
もっとも、フランス本国等のユーロ圏からの場合は国際送料が加わりますので、高価になるのは避けられないかと思います。





以上、GIGNの服装『アサルトスーツについて~基本編~』でした。
サバイバルゲーム等での代用品につきましては、こちらの『アサルトスーツについて~実物と代用編~』をご覧下さい。

ではでは~  

Posted by Lure at 00:14Comments(4)服装