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2012年11月29日

映画『L'Ordre et la Morale』のGIGN装備

1988, Nouvelle-Calédonie

1988年、南太平洋、ニューカレドニア



映画『裏切りの戦場 葬られた誓い』こと『L'Ordre et la Morale(モラルと行動)』。
いつも邦題が微妙なことになっております、フランス映画です。

英語版は『Rebellion(リベリオン)』という題になっているようです。

この映画は1988年に実際に起きた『ウベア島事件』と、それに対する元GIGNの隊長の手記を元に制作されております。



制圧した無抵抗な過激派を暴行・殺害した事実を政府が隠匿したことで、フランスの歴史の汚点とも言われる1988年のウベア島虐殺事件を、「クリムゾン・リバー」「バビロンA.D.」のマチュー・カソビッツが自ら監督、製作、脚本、主演を務めて映画化。
1988年4月22日、フランス領ニューカレドニアのウベア島で起こったカナック族の独立運動に対し、政府は国家憲兵治安部隊(GIGN)のフィリップ・ルゴルジュ大尉を交渉役として派遣する。
ルゴルジュ大尉は平和的な解決策を模索するが、国内では対話路線と強硬派の意見が衝突。
やがてルゴルジュ大尉の尽力もむなしく、政府から攻撃命令が下る。


ハリウッドの様な過度な演出はありませんし、GIGNもお馴染みの対テロ装備ではありませんので、全く話題になりませんでしたが…

GIGN等の武器・装備品について、おおまかにご紹介させて頂きたく思います。





1.登場する武器
まずは映画に登場している武器から見て参りましょう。
今回はGIGNに加え、関連部隊であるEPIGN(国家憲兵隊空挺介入中隊)にも焦点を当てております。

●マニューリンMR73

GIGNのシンボル的な存在、お馴染みのMR73です。

残念ながらトイガンは存在しておりません。

余談ですが、imfdbでは「S&Wと思われる名称不明のリボルバーも登場している」とありました。

しかしながら、こちらはGIGNとは あまり関連性がありません…
GIGNの使用しているリボルバーとしてはS&W M686が挙げられますが、ウベア島事件で実際に使用されていたのかは不明です。


●MAC-50

ややマイナーなフランス軍の拳銃です。
残念ながら、こちらもトイガンは存在しておりません。


●FA-MAS

こちらもお馴染み、FA-MASです。

映画ではジャングルということもあってか、珍しく撃ちまくられておりました。

2015年のパリ同時多発テロ事件でも確認されましたので、GIGNでも長い間使用され続けていることが分かりましたが…
残念ながら、HK416Fへの交代が決まってしまいました。

トイガンとしては、お馴染みの東京マルイの電動ガンが挙げられます。


●SIG SG543

やや珍しい、少し古めのアサルトライフルです。

GIGNではSG550系が使用されておりますので、それの前身といえる存在だったのではないでしょうか。

こちらもトイガンは存在しておりません。


●MP5

お馴染みのMP5です。

映画ではSDモデルが登場しており、いかにも「ジャングルでの特殊部隊」といった感じです。

昨今のカスタムモデルとは異なり、無駄のないスッキリとしたスタイルが印象的ですね。


トイガンは数多く存在しております。


●MAT-49

GIGNも最初期に使用しておりました、フランス軍の短機関銃です。
MP5の登場年代とGIGNの創設年代が若干被っていることもあり、短命だったようです。
残念ながら、現在 入手可能なトイガンはありません…


●ウィンチェスターM1300

ポンプアクション式のショットガンです。

映画ではMR73と合わせて使用されており、実に渋いチョイスとなっております。

しかしながら、現在 入手可能なトイガンはありません…





2.服装とパッチ
映画で使用されている装備品について、順番に見て参りましょう。

●ジャンプスーツ/フライトスーツ (2ジップ)

ウベア島が南太平洋の熱帯地域に位置していることから、介入した部隊の大半が軽装でありました。

1980~1990年代のGIGNでは「2ジップカバーオール」等と呼ばれる、2つのジッパーが特徴的なスーツが見られました。

同型のネイビー色のものが対テロ装備でも着用されており、双方共 国家憲兵隊の他の部隊でも使用されておりましたが、何故か放出品の類が少ないです。


●ジャンプスーツ/フライトスーツ (1ジップ)

上記のスーツと併用されていた、1ジップのシンプルなモデルです。

国内では しばしば「パラトルーパーカバーオール」等という名称で販売されており、入手も比較的 簡単です。

入手自体は難しくないかと思いますが、サイズ選びは大変かもしれません。


●パッチ

年代的には、お馴染みの「オールドスクールなパッチ」となりますが、映画ではベルクロベースが確認できるのみでした。

GIGNだと判別できる要素は無くなってしまいますが、着用されなくても大丈夫かと思います。
なおEPGINは(上記の武器の写真の中でも)パッチの着用が見られます。


●ブーツ

いつもはグローブと共に独立した項目になっておりますが…
映画ではグローブの類が全くと言って良い程 見られないため、こちらに併記させて頂きました。

映画では少ししか映りませんので、あまり確証を得られておりませんが…

フランス軍の『2バックルブーツ』や『アンクルブーツ』等が着用されていたものと思われます。





3.ヘッドギア
GIGN装備では障壁になりがちなヘッドギアですが、今回ばかりは少し楽チン…かと思います。

●F1キャップ/F2キャップ

上記にある複数の画像の通り、実際でも映画でも いわゆる「リザードキャップ」が着用されておりました。

年代的にはF1キャップで、OD色のモデルになるかと思いますが…

映画では ほとんど同型のF2キャップと、そのCE迷彩モデルであろうキャップが確認できます。


●メッシュスカーフ

いかにも「ジャングルでの特殊部隊」らしい、ランボーなスタイルのヘッドギア(?)です。

迷彩パターンは いわゆる「リザード迷彩」と呼ばれるものですね。

後述のヘルメットに比べると、サバイバルゲームでも快適に過ごすことができますが…
防護効果は あまり期待できそうにありません。


●G1 ヘルメット

現行の『G2』の前身となる、国家憲兵隊や国家警察にて使用されていたヘルメットです。

映画ではEPIGNの隊員が主に使用しております。

ウベア島事件時のGIGNでは、後述のSuperubott/Casco Ubottヘルメットの方を着用しておりました。
しかしながら、同年代の機動憲兵隊との訓練を収めた写真では、GIGNも着用されていたようです。


●Superubott/Casco Ubott

実際のウベア島事件でGIGNが着用していたとされる、バイザー付きヘルメットです。
映画には登場しておりませんので、詳細は割愛させて頂きます。





4.ベスト・ウェビング
映画ではボディアーマーの類が非常に少なく、どれも身軽で通気性の良い装備になっております。

●名称不明のボディアーマー

非常にシンプルなデザインのボディアーマーです。
同じ写真が続いてしまい申し訳ありません…

1970~1980年代から見られるボディアーマーで、ソ連軍の6B2のように全体的に「のっぺり」しており、ポーチ類も備えておりません。

映画ではGIGNではなくEPIGNが着用しているようです。


●名称不明のベスト

映画『L' Assaut』でもお馴染みのベストですね。
代用品さえ希少となりつつある、入手が難しいベストです。


●LBV(Load Bearing Vest)

米軍装備でお馴染みのロードベアリングベストです。

映画では存在感が薄めですが、少数ながら登場しております。


●FAMAS ウェビング

お馴染みのフランス軍のウェビング/ハーネスです。
映画でのGIGN装備のみならず、フランス軍装備としても活用しやすい装備かと思います。
国内外で『F1』や『FAMAS ベルト(Ceinturon FAMAS)』等と呼ばれておりますが、これが正式名称なのかは不明です。


●国家憲兵隊・国家警察 レザーベルト

フランス国家憲兵隊や国家警察でお馴染みの、LEらしいレザーベルトです。
ベルトをベースに、ホルスターやポーチが取り付けられておりますね。
オールドスクールならではの装備ですが、国内でも入手可能な、数少ない装備品です。





5.おわりに
さてさて、普段とは少し違うGIGN装備を簡単に ご紹介させて頂きましたが…如何でしたでしょうか。

いつものガチガチ・タクティカルな対テロ装備スタイルしか能がない、というわけではなく…
他国の特殊部隊と同様に、GIGNも色々なスタイルで任務に従事しております。

対テロ装備も格好良いですが、夏場のサバイバルゲームには向いておりませんし、体力的にバテてしまう方も多くいらっしゃいます。
実際、私自身は7~9月の間にGIGN装備を着込むことは皆無です(笑)

しかしながら、映画『L'Ordre et la Morale』と その背景となった『ウベア島事件』でのGIGN装備は…
サバイバルゲームという観点からも、目を見張るものがあります。

「春夏でもGIGN装備でありたい!」「サバイバルゲームでアグレッシブに動きたい!」という方々には、とてもオススメかと思います。

ではでは~

  

Posted by Lure at 22:17Comments(0)◆GIGN と映画