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2018年03月25日

フランス国家警察装備:RAID-DCI-NRBC の考察編

今回は『フランス国家警察装備:RAID-DCI-NRBC の考察編』です。
タイトルの通り、RAID-DCI-NRBCの装備に焦点を当てて考察しております。



最終更新:2018年3月

記事を書く発端となったのは、やはり友人の一人に興味を持って頂いたからですが…
個人的にもRAID-DCI-NRBCは好きな装備の一つでして、考察も やや本格的になっております。
GIGN装備からの縁といえるようなもの…でもありますが、この能書きに関しては最後に書かせて頂いております。

長らく考察していた装備ではありますが、装備品の実物を所持しているわけではありませんので、やはり ただの考察の域を出ない状態です。
今後も、調べて掘り下げながら改訂していく必要があります。
あらかじめご了承下さい。





1.RAID-DCI-NRBC…って何?
簡単には、「DCIにおけるRAIDのNRBC装備」と申しましょうか…

RAIDとは…お馴染み、フランス国家警察の特殊部隊ですね。
2015年の『パリ同時多発テロ事件』にて、BRI等と共に大々的にメディアで取り上げられましたので、ご存知の方も沢山いらっしゃるかと思います。

NRBCとは…こちらもご存知の方が沢山いらっしゃるかと思います。
フランス語では、N(Nucléaire:核)、R(Radioactive:放射能)、B(Biologique:生物兵器)、C(Chimique:化学兵器)と表記されるようです。

DCI(Détachement Central Interministériel d'intervention technique:中央省庁技術介入局)とは…あまり聞き慣れませんね。
DCIは内務省、国防省、経済・財務・民営化省(1995年当時)の3つの省によって、1995年3月に設立されました。

この3つは…
・内務省=RAIDを含む国家警察と国家憲兵隊の出動と協力
・国防省=EOD(爆発物処理)での出動と協力
・経済・財務・民営化省=原子力委員会の協力
…というように、それぞれが「柱」のようになっているようです。

DCIにおけるRAIDの任務は…
NRBCに対する装備と知識でもって それらに対処することに加え、現場の分析、原因の特定と分析(周囲に害を与える装置の探索)等が挙げられます。
もちろん通常の任務と同じく、武装したテロリストや犯罪者への対処、そして民間人の保護も含まれます。

なお、フランス国家警察全体としては もちろん、特殊部隊であるGIPNやBI(Brigade d'intervention)もDCI-NRBCでの訓練に参加しているようです。
GIPNに関しましては、最後に ほんの少しだけ触れさせて頂いております。





2.参考写真
今回の考察で参考としたのは、以下の書籍と写真です。

『Pro Sécurité』 No.84(2010年7-8月号より)


●2010年











●2010年および それ以前


●2011~2012年(?)


●2016年9月



●2016年12月


厳密にはNRBCでない写真も含まれますので、膨大となってしまいましたが…それでも一部かと思います。
『書籍名』や『xxxx年』の部分をクリックして頂くことで、ソースのページへジャンプして頂くことができます。





3.服装とパッチ
NRBCということもあり、よく知られているRAIDとは少し違った印象です。

RAID-DCI-NRBCでは、フード付きのスーツが使用されております。

イギリスのSASやイタリアのGISのスーツと よく似ておりますが…
肩のポケットが存在せず、代わりに通常のRAID等のアサルトスーツのような縫い目(パッドまたは補強)が確認できる等、異なる点が多いです。

残念ながら、昨今 見られるGIGNや国家憲兵隊・国家警察のスーツとは違い、レプリカは存在していないようです。
NRBC用の被服のため、当然といえば当然かもしれませんが(^.^;)

こちらはTFI社のスーツです。

「NRBCに対応したアサルトスーツ」と申しましょうか、NATO/OTANの規定に沿った性能となっております。

もちろん、別のNRBC訓練(軽度な事態を想定した訓練等)や、非致死性ガスの使用を想定した訓練では、通常のアサルトスーツも確認できます。

迷彩パターンのスーツも着用されているものの、後頭部や首元が露出してしまうためか、DCI-NRBCでの「重度の事態を想定した訓練」では ほとんど見られません。

パッチについては、まずRAIDのパッチが挙げられますね。

画像を流用しているのは、単純に分かりやすいからです(^.^;)

リフレクタータイプのパッチは「RAID」に加え「POLICE」や「NEGOCIATION」も確認できます。

いずれもレプリカのパッチ等で再現が可能です。

また『お手軽フランス国家警察特殊部隊装備:まとめ編』でも少しご紹介させて頂きましたが、DCIのインシグニアパッチも存在しております。

ebay等でも稀に見かけることがありますが、レプリカが大量に出回っているGIGNやRAID等に比べると、少しレアな存在です。

その他につきましては…

「青色の四角いパッチ」が挙げられますが、残念ながら詳細不明です。
単なる識別用かもしれませんが、大戦時に見られたような、NRBCにおける何らかの「検知シート」ではないかな…とも考えております。

余談ではありますが、RAID-DCI-NRBCとフランス軍やフランス国家憲兵隊、そして一般的なフランス国家警察も、服装はそれぞれ異なっております。
せっかくですので、少しご紹介させて頂きたいと思います。

●フランス国家警察、GIPN


●フランス国家警察


●フランス国家憲兵隊、PSPG


●フランス国家憲兵隊、AGIGN(旧PI2G)


●フランス陸軍


1枚ずつではありますが、上記の写真はほとんどが同年代に公開されたものです。
今回、国家警察については ある程度調べましたものの…
その他は全く手を付けておりませんので、どなたかに それぞれの装備を開拓して頂きたいと思っております(^-^)





3.レスピレーター/ガスマスク
RAID-DCI-NRBCならではともいえる、レスピレーター/ガスマスクを見て参りましょう。

●ANP VP F1

フランス軍のレスピレーターです。

ポーランド軍でもMP-5という名称でライセンス生産されていたようです。

海外サイトにて、マニュアルを閲覧して頂くこともできます。

一般的な軍用レスピレーターらしく、ストローで水を飲むことができるようですね。
RAIDでは直接フィルターを装着せず、チューブを介しているようです。


●Honeywell 『Panoramasque』

いわゆるパノラマ・タイプのレスピレーターです。

フランス語では しばしば「Panoramasque」という、略語・造語のような、面白い表記が見られます。

RAIDでは、『TH Zephyr』等の「Ventilation assistée(ベンチレーション補助器)」と呼ばれる装置へチューブで連結し、運用されている写真が多いです。

レスピレーター本体と装置本体は普通に販売されていたりしますが…
装置の方は精密機器ということもあり、€700程と非常に高価です。


●AVON 『FM54』

お馴染み、AVON社のレスピレーターです。

ページやショップによってはFM53やFM53A、FM54がゴチャゴチャになっております故に、私自身 あまり見分ける自信がありません。
正確には、最新装備に あまり興味を持っていないだけです(笑)

最新装備ということで、既に色々な国で使用されております他、AVON社の公式ページにも記載されております。
当ブログで解説させて頂く必要はないかと思いますので、ガッツリ割愛させて頂きます(^-^;)





4.ヘッドギア
RAID-DCI-NRBCでは、少なくとも2010~2015年の間だけで3種類のヘルメットが確認できます。
順番に見て参りましょう。

●MSA-Gallet 『KFS V2』

フランスLE装備全体で使用例の多い、お馴染みのヘルメットですね。

bttc.さん やBallistic Airsoftの精巧なレプリカに加え、実物も稀に出回ることがあります。
その点では、比較的 再現しやすいヘルメットですね。


●MSA-Gallet 『TC V2』

こちらもお馴染みのヘルメットです。

年代別に、旧型と新型の両方が確認できたり・できなかったり、という感じでしょうか。
こちらはレプリカが存在せず、海外オークションやフランス本国でも滅多に見られない、貴重なヘルメットとなっております。


●MSA-Gallet 『TC-2001』

国内では「MICH-2001」としてお馴染みの、耳部分が大きくカットされたヘルメットです。

併用されているゴーグルは、お馴染みのBolle社の『X-800』ですね。
レプリカが大量に存在しておりますので、最も再現しやすいヘルメットといえるでしょう。





5.ボディアーマー/ベスト等
こちらは一般的なRAIDの装備と ほとんど変わりありません。

残念ながら、最も多用されているボディアーマーにつきましては、詳細不明のままです。

故に、代用品のご紹介のみとなってしまうのですが…
それでは お手軽編と変わりありませんので、判明している品々も一緒にご紹介させて頂きたく思います。

●Matrix 『SDEU Molle』

代用品の筆頭ともいえる、Matrix社のエアソフト用ボディアーマーです。

その形状から映画『RAID Dingue』でも多用され、それ以来 フランスのエアソフターな方々を中心に一定の人気を得ているようです。

私自身が触れたことのある、唯一の「RAID装備に使える品」でもあります。


●『RD9』

Doursoux等のフランスのショップでも販売されているタクティカルベストです。

ポーチの配置はベルクロで変更できるようですね。

ドットボタンが特徴的で格好良いです!


●Blackhawk 『Load Bearing Suspenders/Harness』

サスペンダーとベルトから成る、Blackhawk社のロードベアリングシステム(ハーネス)です。

ラぺリング降下等を除けば、ハーネス類が使用されることは極めて稀です。

写真ではベルトのバックルが異なるように思えます。
海外ショップの写真では「サスペンダーだけ連結している例」も時折見られますので、部分的に使用することは あまり珍しくないのかもしれません。





6.グローブとブーツ
NRBCという性質上、グローブやブーツも重要な装備品のようで、通常の装備よりもバラつきが少なく感じられます。
特にブーツに関しましては、私自身 調べるのが不得意な装備でして、かつ「足元がアップになっている写真が少ない」ため…あまり良い参考にはならないかと思います。

●Target NRBCグローブ

Target社のNRBCに対応したグローブです。
RAID-DCI-NRBCでは、相当数の着用例が確認できます。


●オペレーターグローブ

Hatch社等で お馴染みのグローブです。

2010年以前から使用例が見られる他、RAIDの装備全体としても多用されております。


●SWATグローブ

お馴染みのグローブですね。

NRBCとは全く関係がありませんが、「やっぱりコレかい!」という感じで載せてみました(^-^;)


●Ranger 『Commando Police』

フランス国家警察のブーツを調べると、必ず出てくるといっても過言ではないブーツです。

NRBCには対応しておりませんが、RAID-DIC-NRBCでも多用されております。


●フランス軍タイプのアンクルブーツ

フランス軍で使われていたものと ほぼ同型のアンクルブーツです。

上記の画像は世界大戦で使用されたものですが、現在もソール以外は ほとんど形状を変えず使用されているようです。
特殊部隊といえばナイロンのタクティカルブーツ…という昨今ですが、何となくヨーロッパらしい・警察らしい感じですね。

なおフランス軍では、いわゆる「2バックルブーツ」を写真のように着用している場合があるようです。

着用方法自体に関しましては詳細不明ですが、2バックルブーツのバックル部分を隠すことで、簡易的にアンクルブーツのスタイルを真似ることができそうです。





7.おわりに
ということで…お送り致しましたが、お楽しみ頂けたでしょうか。

今回はRAIDにのみ焦点を当てておりますが…
少しご紹介させて頂きました通り、GIPNのNRBC装備も多数写真に収められております。
最近は あまり記事を書く時間がないのですが、その内 追記させて頂く予定です。

私がRAID-DCIに興味を持った発端は…遡ること2011年、またもや『Call of Duty:Modern Warfare 3』が人気だった頃ですね(^-^;)

MW3ではガスマスク姿のGIGNが登場し、しばしば海外フォーラムで「格好良い」「実際のGIGNとは違う」といったコメントが見られました。

しかし2015年の『パリ同時多発テロ事件』等では、AVON社のガスマスク/レスピレーターを装備したGIGNが登場し…

MINIMIやFA-MASが確認されたことも含めて、「舞台設定が2016年のMW3でのGIGNは、驚くほど良い線を行っていた」ことになりました。

この2015年の「AVON社の製品を装備したGIGNが確認される」より、2~3年程前の お話しになってしまうのですが…

当時は「実際のGIGNのガスマスクは どんなもの?」と思い、お馴染みのMSA社やFernez社のレスピレーター/ガスマスクを調べるようになっておりました。

その時に、コチラのページにて私は初めてRAID-DCI-NRBCの写真を目にしました。

2010年と数年前のページではありますが…思い入れがあったため、記事のトップ画像にも使わせて頂いた次第です。
MW3のGIGNのスタイルがお好きな方には、きっと共感して頂けるのではないかなぁ…等と思っております(^-^)

現在は『Rainbow Six Siege』が大人気ですね!
アップデートではCo-opモードの『アウトブレイク』に加え、Lionという新しいフランスのキャラクターも登場しております。

当ブログの記事ではLionの装備は考察しておりませんが…
ゲーム等からフランスLEのNRBC装備に興味をお持ちになった方々には、是非とも再現にチャレンジして頂きたく思います。

もちろん私自身も…
オールドスクールなGIGN装備に合わせて、古いMSA社のレスピレーターを いつか購入できればと思っております(#^-^#)

ではでは!



◎参考用リンク

・Histoire et Defense.fr
http://www.histoireetdefense.fr/defense/police/

・Le RAID index
http://le.raid.free.fr/index.htm

・Policenationale over-blog.com
http://france-policenationale.over-blog.com/

・Flikr Hive Mind
https://hiveminer.com/




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