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2012年05月17日

GIGNの武器:アサルトライフル編

今回はGIGNが使用している、もしくは使用されていたアサルトライフルについてです。



◆FA-MAS
(フランス語:FA-MAS、FAMAS、
        Fusil d' Assaut de la Manufacture d' Armes de Saint-Étienne)



FA-MASは、フランスのNEXTER(当時はGIAT)傘下にあたるサン=テティエンヌ造兵廠が製造した、フランス製アサルトライフルです。
取り回しや携帯性の向上のため、当時としてはまだ新しかったブルパップ方式が取り入れられております。

プルバップ方式のため長い銃身を確保することに成功しており、またH&K G3やH&K HK21等と似通った機関部を持っていることもあって、セミオート・フルオート・バースト射撃のいずれも、安定した射撃と高い命中精度も誇っているそうです。
他にもバイポッドを標準で装備している、射手の利き手に合わせて排莢部を変更できる等、ブルパップ方式の難点を上手く工夫し、克服されております。

バリエーションとしては『G2』や、キャリングハンドルではなくレイルシステムを装備した『FELIN』が挙げられます。


スタンダードモデルのF1も、従来は使えなかったM16のマガジンが使用できるようになる、セレクターの交換が容易になる等、少しずつ改良されているようです。
登場から約40年経った今でも現役で、尚且つイギリスのL85のような試行錯誤も少ないため、ブルパップ方式のアサルトライフルでは非常に成功した例となっております。

GIGNでの使用例ですが、書籍等の文面上では頻繁に登場するものの、中々写真が確認できない銃となっておりました。

▼使用例

それぞれ、1988年の『ウベア島事件』と2015年の『パリ同時多発テロ事件』での写真です。
長年モヤモヤしておりましたが、ようやく判明致しました。

◆トイガンについて
FA-MASのトイガンは以下の通りです。

①東京マルイ社
電動ガン

②Cybergun社 (海外製)
電動ガン





◆SIG SG543
(英語:SG543)



SG543は、シグ社(現在のスイス・アームズ社)が1970年代に開発していたSG540シリーズのショートカービンモデルです。
シグ社は1960年代にSG530を開発したものの、精密な機構ゆえに高コストとなり失敗してしまったらしく、方針を変えてSG540を開発する運びとなりました。
そこでSG540は「AK-47のような単純で堅牢な構造と確実な作動性」を念頭に開発され、同時にコストを抑えることに成功したモデルとなりました。

SG540シリーズはお馴染みのマニューリン社でライセンス生産され、FA-MASが採用されるまでの間 フランス軍を支えておりました。

▼使用例

GIGNでも(創設された年代と同じであるため)使用されておりましたが、その期間は短かったようです。

◆トイガンについて
残念ながら存在しておりません。





◆SIG SG550
(英語:SG550)



SG550は、シグ社が1980年代に開発したアサルトライフルです。
5.56mm弾を使用するアサルトライフルの中でも、高い命中精度を誇っているといわれます。

アメリカの影響を受けて企画されたものでしたが、機関部の構造はAK47を単純化させたものとなっているため、作動性・耐久性共に良好となっております。
またプラスチック製の半透明のマガジンを導入しており、マガジン同士を連結できることから、G36の先駆けともいえる要素を持っております。
さらに銃口の近くには、銃身の熱に反応し色が変化する特殊な金属部品が付属しているなど、使用者にとって配慮されている点が多いといえます。
これらはスイスが中立国であり、なおかつ国民皆兵制であるからと思われます。
実際、兵役を終えた国民にはSG550が給与されるそうです。

GIGNではSG550と その短縮モデルであるSG551が配備されているようです。


FA-MASにも同じことが言えますが、どちらも高い命中精度を誇っていおり、作動性が良好であることが、GIGNに使用されている大きな理由だと考えられます。

▼使用例

GIGNでは1990年代から使用が確認されております。

また、2015年の『パリ同時多発テロ事件』でも確認されました。

一気に近代化された印象です。

◆トイガンについて
純粋なSG550系統のトイガンは以下の通りです。

①東京マルイ社
電動ガン SG550(廃版)/SG551(廃版)/SG552

②G&G社 (海外製)
電動ガン SG550

③ICS社 (海外製)
電動ガン SG551/SG552





◆ヘッケラー&コッホ G3
(ドイツ語:H&K G3)



H&K Gewehr 3ことG3は、H&K社が1960年代に開発したアサルトライフルです。
AK47、M16、FALと並んで非常に有名な銃ですので、説明も不要かと思います。
今現在もマイナーチェンジや改修を受けながら、各国で使用されているようです。

GIGNでは後のHK417といえるような、マークスマンライフルとしての位置付けで使用されておりました。


中にはHK79グレネードランチャーを取り付けている写真も見られます。

◆トイガンについて
純粋なG3系統のトイガンは以下の通りです。

①東京マルイ社
電動ガン G3A3(廃版)/G3A4(廃版)/G3SG-1
エアコッキングガン G3A3

②Classic Army社 (海外製)
電動ガン G3A3/G3A4/G3SG-1

③Jing Gong社 (海外製)
電動ガン G3A3/G3SG-1/G3-RAS

④LCT社 (海外製)
電動ガン G3A3





◆へッケラー&コッホ HK33
(ドイツ語:HK33)



HK33は、H&K社が1960年代に開発したアサルトライフルです。
外観的にはH&K G3を一回り小さくしたもので、5.56mmx45 NATO弾を使用できるよう設計されております。

G3と比べると 全体的なサイズや重量が小型化・軽量化され、G3より10cmほど小さく、600gほど軽くなっています。
弾薬も小型となったため反動が小さくなり、かつ装弾数を30発に増やすことに成功しております。
精度も良好で、派生型にHK33 SG1といったマークスマンライフルがある等、G3の高い命中精度を受け継いでいることが分かります。

GIGNでもマークスマンライフルの位置付けとして使用されております。

このため突入時には狙撃班としてではなく、突入班に随伴していることが多いです。

◆トイガンについて
HK33のトイガンは以下の通りです。

①KSC社
電動ガン/2WAYシステム

②Classic Army社 (海外製)
電動ガン





◆ヘッケラー&コッホ G36
(ドイツ語:HK G36)




G36は、H&K社が1990年代に開発したアサルトライフルです。
1996年にドイツ連邦軍に正式採用された他、多くの国で運用されています。

特徴として、銃全体にポリマーとグラスファイバー(?)を複合した材質を使用しているそうで、ストックは伸縮式ではなく折りたたみ式となっております。
またマガジンは半透明になっており、残弾数の確認が容易な他、連結して「デュアルマガジン」とすることが可能です。
さらに特殊なアタッチメントを使用することで、STNAGマガジンを使用することも可能だそうです。

この他、光学照準器を2種類装備している等、それまでのアサルトライフルにはなかった要素が盛り込まれています。

G36Cは光学照準器の代わりにレイルシステムが装着されていますが、他のモデルもG36Cと同じくレイルシステムを装備したものが存在しております。

これらは欧州の軍隊が使用しているようで、キャリングハンドルやストック等の部分にも、様々なバリエーションが存在しております。

GIGNではKことKurz(クルツ)、及びCことCompact(コンパクト)の使用が確認されています。



格好良いですね!

こちらはAG36ランチャーが装着されております。

GIGNとしては非常に珍しい例です。

◆トイガンについて
国内・海外製共に、次世代電動ガンやガスブローバックガンと、実に多種多様なモデルが発売されております。
膨大過ぎますので、割愛させて頂きます…





◆ヘッケラー&コッホ HK416
(ドイツ語:HK416)



HK416はH&K社が2000年代に開発したアサルトライフルで、「エンハンスド・カービン」等とも呼ばれております。
当時、H&K社がイギリス軍のL85の改修を請け負っていたため、アメリカ軍もM4カービンの改修を依頼しました。
この改修されたモデルの最終形態が、HK416と呼ばれるものだそうです。

作動機構はショートストロークピストン式へ変更され、レイルシステムを追加、マガジンをスチール製にする等、M4カービンから多くの点が改良されております。
また作動不良や銃身の寿命等の面でも、大幅に改善されているようです。
余談ですが、アフガニスタンで使用されたG36に「高温による劣化・作動不良が見られた」とのことで、これにより各国がHK416へシフトした大きな理由ではないかと噂されているようです。

GIGNの使用例も、2015年以降はG36を上回る数が確認されるようになりました。





M4とは少し異なる、独特のスタイルですね。

こちらはランチャーが装着されております。

イカツイです!

◆トイガンについて
こちらもG36と同じく、国内・海外製問わず色々なメーカーから発売されております。
やはり膨大過ぎますので、割愛させて頂きます…





◆ヘッケラー&コッホ HK417
(ドイツ語:HK417)



HK417は、HK416の7.62x51mm弾モデルです。
Assaulterモデルの他に、Recce(レシー)モデル、Sniper(スナイパー)モデルが存在していることから、アサルトライフルとしてはM14と同様の「バトルライフル」に分類できると考えられます。

HK416はM4カービンの改修案の1つでしたが、HK417はマークスマンライフルとして“デザインされたもの”なので、改修というよりは新しく開発された武器となります。
マガジンはG36のような半透明のもので、また従来のG3のマガジンを使用することも可能とのことです。

GIGNでは上記のHK416と同じ時期から使用されているのでは、と考えております。

国家警察の特殊部隊でも使用されており、GIGNに比べてメディア露出が高いです。
突入班に随伴していることが多いため、HK33と同じ位置付けなのではないでしょうか。

◆トイガンについて
HK417のトイガンは以下の通りです。

①東京マルイ社
次世代電動ガン

②VFC/Umarex社 (海外製)
電動ガン





◆M4
(英語:Colt M4 Carbine)



映画・ドラマ・ゲーム等、あらゆるジャンルでお馴染みのアサルトカービンです。
最早 説明等は不要かと思います。

GIGNは採用しておりませんが、オマケ的に載せてみました(笑)


他国の特殊部隊との訓練時にて、M4またはM4クローンの類を使用している写真が、極少数ながら存在しております。

また2012年にパリで行われた催しでは、ソレっぽく展示されていたことがあります。

フランス国家憲兵隊の広報担当の方が「大体こんな感じで、もうテキトーでいいや!」という姿勢だったのかは分かりませんが…
「そこまで拘らなくていいや!」という方には、良い参考例となるのではないでしょうか(^-^;)





以上、『GIGNの武器:アサルトライフル編』でした。
ではでは~




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この記事へのコメント
あの、恐らくですが、G36CのCはコマンドのCだと思われます。間違っていたら、誠に申し訳ありません
Posted by GIGN Love at 2013年01月23日 21:00
>GIGN Love さん
コメント頂きましてありがとう御座います。

英語圏では「commonly mistaken for as Commando」と記述される位、“Compact”より語呂合わせに向いているようです。
一説では、“Commando”では米国での販売時にコルト社のCAR-15の呼び名と被ってしまうとかで、Compactにされたそうです。

昔、私もコマンドだと思っていたのですが、友人に「ドイツ連邦軍 特殊部隊のKSKの綴りが“Kommando”だ」と教わったので、これでなるほどと思った次第です。
Posted by LureLure at 2013年01月23日 22:43
6周年おめでとうございます。毎日Lureさんのブログを見て楽しませて頂いています。今後も頑張ってください!

ところで、GIGNがチェスカー・ズブロヨフカで開発された Cz Bren2 の7.62×39mm仕様を70丁余り購入したというニュースを見かけました。
これを受けて、将来的に現在GIGNで使用されている5.56mmのアサルトライフルやHK417はあまり使用されなくなってしまうのではないか、ということが気になりました。(個人的に416や417を持ったGIGN隊員が気に入っていまして.....)

変な質問ですが、ご回答よろしくお願いします。
Posted by かぷかん at 2018年04月08日 14:07
>かぷかん さん
コメント頂きましてありがとう御座います。

「将来的にCz Bren2がHK416・HK417と完全に置き換わるのか」と気にされているとのことでしたが…
「使用する弾薬」と「これまでのGIGNの銃・装備の移り変わり」の2点から、それ程 心配されなくても良いのでは、と思います。

「使用する弾薬」につきましては…
Cz Bren2は「GIGNが7.62x39mm弾のマンストッピングパワーに注目している」という背景があります。
加えてCZ等のチェコの銃器は、世界大戦等の時代から作動性と頑丈さに定評があります。
7.62x39mm弾のみに関しましては、弾が安価という点も挙げられます。
対するお馴染みのHK416とHK417は、5.56x45mm弾と7.62x51mm弾のNATO弾を使用しておりますね。
フランス軍はHK416FをFA-MASと置き換える計画を発表しておりますので、ここでGIGNがHK416を使用弾薬の異なるCz Bren2へ全て置き換えてしまうと…
フランス軍や国家憲兵隊との足並みが乱れてしまいます。
GIGNが「HK416を取り巻く事情よりCz Bren2を重視する」等と強く望まない限り、早期にHK416をCz Bren2へ全て置き換えるのは、あまり現実的ではありません。

「これまでのGIGNの銃・装備の移り変わり」につきましては…
GIGNではFN社のP90が導入されておりましたが、MP5等と全て置き換わることはありませんでした。
また数年前には、少数のFN社のSCARが国家憲兵隊内で試験的に導入された時期があり、海外フォーラムでも「次期主力候補か」と話題になりましたが…
5.56x45mm弾と7.62x51mm弾に対応できる銃であったにも関わらず、HK416の登場以降は忘れ去られております。
一方で、2015年の『パリ同時多発テロ事件』ではSG550系が確認され、1990年代から長らく使用され続けていることが分かりました。
極端に申しますと、今後もGIGNで5.56x45mm弾が使用され続けた場合、HK416も改修を受けながら使用され続ける可能性がある、と言えます。

Cz Bren2の導入に関しましては、2017年3月末にミリブロ等で公開されましたものの…
2017年5月頃のOuest-France等の記事や、同年11月にGIGNの公式Facebookにて公開された写真では、HK416が大半を占めておりました。
https://www.facebook.com/dernier.recours/posts/756657814523141
ある日を境にCz Bren2に変わってしまう可能性もゼロではありませんが、H&K社の売り込み術も中々のものですので、一気に置き換えることは、やはり難しいかと思います。

長文雑文となり失礼致します。
ご参考として頂ければ幸いです。
Posted by LureLure at 2018年04月09日 20:11
詳細に渡りご説明いただきありがとうございました。大変参考になりました!

また、FUZE装備・終末装備の方も頑張ってください。個人的にとても楽しみです(笑)
Posted by かぷかん at 2018年04月09日 20:52
>かぷかん さん
ご参考となりましたようで幸いです。
こちらこそありがとう御座います。
私自身の装備事情は、しばらく東側の方へ注力する予定ですが…
GIGNやフランスLEの方に関しましても、定期的に更新させて頂く予定です。
宜しければ また覗いて頂ければと思います(^-^)
Posted by LureLure at 2018年04月09日 22:30
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